ドル円115円台・NYダウ20000ドル目前、止まらない12月か
2017/01/21
毎週話題には事欠かない為替市場ですね。今週はイタリア国民投票やECB理事会といった
大きなイベントを通過。まずイタリア国民投票では憲法改正案が大差で否決となり、レン
ツィ首相が辞意表明。ついでにニュージーランドのジョン・キー首相も家庭の事情で辞任
表明と波乱の幕開けとなりました。
ドル円は週明けオープンから窓開け円高でのスタート。ようやく大き目の調整かと一時は
思わせましたが窓埋め後に安値更新するも大崩れはせず、8:00頃から持ち直し12/1高値
付近まで再上昇。夕方からは特にですがイタリアの件などまるで何事も無かったかのよう
に、国民投票結果は想定内で事前の言われていたほど意識されなかったもよう。
しかし月曜は12/1高値の更新には失敗し反落、日足は長い上ヒゲで綺麗なWトップをつく
ってきたので、テクニカル的にネックライン(112.86付近)割れには注意が必要でした。
週中に下攻めもありましたが、113円台前半が鉄板のように固く円売り優勢の展開。終わっ
てみればなんてことなく高値更新し、115円台で週を引けてきました。
次にECB理事会においては、資産購入プログラムを延長したが買入額が減額されたことで、
一時ユーロが大きく上昇したが、ドラギECB総裁の緩和姿勢を維持する発言によりドル買
い再開。結局ドルが息を吹き返すこととなり、大きな流れは継続の印象を強めました。
■12/12からの一週間/主な経済指標
12/12(月) 16:00 (トルコ) 7-9月期GDP
12/13(火) 09:30 (豪) NAB企業信頼感
11:00 (中国) 鉱工業生産 / 小売売上高
18:30 (英) 消費者物価指数 / 生産者物価指数 / 小売物価指数
19:00 (独) ZEW景気期待指数 / (EU) ZEW景気期待指数
22:30 (US) 輸出入物価指数
12/14(水) 08:50 (日) 日銀短観大企業DI
18:30 (英) 失業者数 / 失業率
19:00 (EU) 鉱工業生産
22:30 (US) 小売売上高 / 生産者物価指数
23:15 (US) 鉱工業生産 / 設備稼働率
24:00 (US) 企業在庫
28:00 (US) FOMC政策金利発表
28:30 (US) イエレン議長会見
12/15(木) 09:30 (豪) 就業者数 / 失業率
17:30 (独) 製造業PMI・速報 / サービス業PMI・速報
18:00 (EU) 製造業PMI・速報 / サービス業PMI・速報
21:00 (英) BOE政策金利発表 / BOE議事録
22:30 (US) 消費者物価指数 / NY連銀製造業景況指数 / 新規失業保険申請件数
フィラデルフィア連銀製造業指数 / 7-9月期経常収支
24:00 (US) NAHB住宅市場指数
12/16(金) 19:00 (EU) 貿易収支 (季調前) / 消費者物価指数(HICP)・確報
22:30 (US) 住宅着工件数 / 建設許可件数
12/9(金)は週末調整も意識される中、ドル円は逆をついて?仕掛け的な高値トライで簡
単に115円をブレイクしましたし、NYダウは大台の節目20,000ドルに肉薄してきました。
さあ次はいよいよ注目のFOMCですね。1年ぶりの利上げ? 事実売りには要注意。12月も
大詰めで年末とはいえ、まだまだボラティリティの大きな値動きが期待できそうです。
市場には投機筋の円買い玉がまだ十分に残っているようですので、本当に年内トランプラリ
ーが続くのかもしれません。今更ではありますが、堅調な世界の株価と嬉しい円安。トラン
プ氏勝利でなかったらいったいどうなっていたのでしょうかね。
先週の記事 / トランプラリーは12月もまだまだ継続中、次はまた国民投票
前回の記事 / チャートにトレンドラインを引いてみよう(超基本編)
◇ワンポイント相場格言◇ 売りは迅速、買いは悠然
下落相場というのは一気に進むもので、躊躇していると参加できずにその相場は終わってしまいます。一方
上昇相場はじっくりじりじりと上昇するものであり、買い場は数度に渡って何度もチャンスが訪れるもので
す。相場の上下動の減速の機微をとらえた格言です。