指標ウィークで今一つ方向感出ずもドル円上値重い
2017/02/08
イベント満載の指標ウィークがハイボラティリティの中なんとか終了しました。トランプ大
統領のアメリカ保護主義発言と大統領令の乱発にどうにも不安ばかりが募りました。いき過
ぎた強硬姿勢に右往左往と、相場も振り回された一週間だったように思います。
先週の相場も下窓から始まり、日銀金融政策決定会合・黒田日銀総裁記者会見を皮切りに毎
日大きなイベントが続きました。ADP全国雇用者数、ISM製造業景況指数と良い結果が出る
中、FOMC政策金利発表では予想通り全会一致で据え置きでした。もう既に独裁者の印象が
定着してきた?トランプ大統領を意識してか、声明では思ったより慎重な姿勢が目立った
内容となりました。
その後も、BOE政策金利発表・カーニー英中銀総裁発言、日銀オペと指値オペ、米国雇用統
計等々立て続けに有り一時的に激しく動きはしましたが、取りあえずはレンジ内の動きでま
だトレンド発生までにはいかなかったかなという感じがしています。
米国雇用統計結果
非農業部門雇用者数/ 予想:17.5万人 結果:22.7万人 ◎
失業率 / 予想:4.7% 結果:4.8% ×
平均時給 / 予想:0.3%増 結果:0.1%増 ×
ドル円は大統領選挙からの上昇に対する50%戻し近辺に当たる、110円割れに注意という事
もよく聞くようになってきました。今のところは上記チャートのように、38.2%のラインと
日足75SMAが機能してサポートしていますが、早期に25SMAを上抜けてこないことには下
落が気になります。
先週の日経平均は結局軟調なまま19,000円割れで引け、NYダウは米雇用統計の結果を受け
て再度20,000ドルに乗せて今週を引けました。米株が上昇してもドル円は上値が重いまま
となってしまいましたが、週明け月曜以降の日本株とドル円の相関がどうなるかも注目して
おきたいと思います。まだまだ上を見ていきたい気持ちではありますが、下方向112円割れ
の3度目のトライ時には、ストップも溜まっていそうですので下方ブレイクに十分注意が要
りそうですね。
■2/6からの一週間/主な経済指標
2/6(月) 09:30 (豪) 小売売上高
16:00 (独) 製造業新規受注
2/7(火) 12:30 (豪) RBA政策金利発表
16:00 (独) 鉱工業生産
22:30 (US) 貿易収支
29:00 (US) 消費者信用残高
2/8(水) 21:00 (US) MBA住宅ローン申請指数
2/9(木) 05:00 (NZ) RBNZ政策金利発表
06:45 (NZ) 住宅建設許可
09:01 (英) RICS住宅価格
16:00 (独) 貿易収支 / 経常収支
22:30 (US) 新規失業保険申請件数
24:00 (US) 卸売売上高
2/10(金) 09:30 (豪) 住宅ローン貸出 / RBA四半期金融政策報告
未定 (中) 貿易収支
18:30 (英) 鉱工業生産 / 貿易収支 / 製造業生産
22:30 (US) 輸入物価指数
24:00 (US) ミシガン大消費者信頼感指数・速報
24:00 (英) 英国立経済研究所 GDP
未定 日米首脳会談
個人的に先週は112円割れにストップを置き、数回転ドル円Lで有効に利益をあげられまし
た。しかし本来はスイングのつもりで買い指値に刺さったポジを、早利食いしてしまった
結果です...やはり上値の切り下げに弱気になってきてしまってるようです。
◇ワンポイント相場格言◇ 相場は相場に聞け
相場は複雑なあらゆる材料を織り込みながら動いており、思うようには動いてくれないものです。下がる
だろうとされた相場が上昇するのなら、他の要因によって動いているのでどうして逆に動いているかは、
相場に聞かなければならないというものです。相場で自分勝手な決めつけには注意が必要です。
先週の相場 / NYダウ20000ドルを突破。大台を割ることなく週引け
前回の記事 / FXトレードではリスクと資金の管理をまず考えよう
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