酉年、やっぱり年初から上下によく動いた為替相場
2017/01/21
2017年の第1週が早くも終了しました。まだ実働4日ではありますが酉年の相場はやはり
『申酉騒ぐ』の格言通り、荒れそうな1年を予感をさせる幕開けとなった感じがします。
年始など一切関係なく相場は活発に動いていますので、正月気分などは早く返上しないと
ですね。
年が明けて為替相場初日にドル円は勢いよく上昇し118円後半まで伸ばしてきましたが、
12/15の高値を目前に失速しダブルトップを形成してしまいました。日経平均株価は去
年とは打って変わって、大発会で+479.79円と景気の良いスタートとなりました。
先週の経済指標は第1週から目白押し。ISM製造業景況指数は54.7と上振れ、2年ぶりと
なる好調な数字でドル円は上昇したものの、その後一気の売りに押されて下落。
米FOMC議事録では「緩やかな利上げペースが適切との認識を示した」との一報でドル売
り、その後に「より速い利上げが必要となる可能性があると判断」など早期の利上げの必
要性が示唆され強気な姿勢だったため一時的にドル買いとなったが、すぐにドル高の懸念
も示されてドル売りが優勢となりました。
ADP雇用統計も市場予想を下回った事などもろもろで、円はじり高の状況が続いてました
が、ドル円105円割れ寸前で一旦折り返しました。
〇12月ADP雇用統計 / 予想:17.5万人 結果:15.3万人-×
〇12月米雇用統計
非農業部門雇用者数 / 予想:17.5万人 結果:15.6万人-×
失業率 / 予想:4.7% 結果:4.7% -△
平均時給 / 予想:+0.3% 結果:+0.4% -〇
金曜に米雇用統計が控えてるにもかかわらず、ドル円相場は先週ずいぶん大きく動きまし
た。そしてメインイベントの米雇用統計、結果は完全雇用に近づいているためか、雇用者
数の結果より平均時給の上昇が好感されたようで下値を探った後ドル円は上昇、ドル高円
安の展開になりました。
戻り売り圧力も強かったと思いますが、NYダウの上昇もあり結局117円台まで押し上げて
週を引けました。しかし、NYダウの20,000ドルは相変わらずなかなか手ごわい印象です
ね。またもや持ち越しとなりました。
ここまできたらまだ上攻めかと思いますが、今週はNYでトランプ次期大統領の会見も控
えているとの事ですので要注意。突発的なつぶやきも要チェックです。
■1/9からの一週間/主な経済指標
1/9(月) 東京休場
09:30 (豪) 住宅建設許可
16:00 (独) 鉱工業生産 / 貿易収支 / 経常収支
19:00 (EU) 失業率
24:00 (US) 労働市場情勢指数(LMCI)
29:00 (US) 消費者信用残高
1/10(火)
09:30 (豪) 小売売上高
10:30 (中) 消費者物価指数(CPI) / 生産者物価指数(PPI)
24:00 (US) JOLT求職件数 / 卸売売上高
1/11(水)
18:30 (英) 鉱工業生産 / 貿易収支 / 製造業生産
21:00 (US) MBA住宅ローン申請指数
未定 (US) トランプ次期大統領会見?
1/12(木)
19:00 (EU) 鉱工業生産
22:30 (US) 新規失業保険申請件数 / 輸入物価指数
1/13(金)
09:00 (US) イエレンFRB議長講演
22:30 (US) 生産者物価指数 / 小売売上高
24:00 (US) ミシガン大消費者信頼感指数・速報 / 企業在庫
未定 (中) 貿易収支
相場のアノマリーで『1月効果』というものが有ります。為替相場では1月の方向性がその
まま1年のトレンド方向に一致しやすいとも言われてます。果たして今年も当てはまるのか
または、荒れ相場となるのかどうか分かりませんが、今後の1月相場に注目していきましょ
う。
先週の相場 / 2017年相場。今年もよろしくお願いします
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