経済指標で為替相場が良く動くものは
2017/01/21
各国の経済指標がほぼ途切れることなく、毎日色々なものが発表されています。テクニカル
分析主軸で為替取引をしているトレーダーでも、完全に無視しては通れないのではないでし
ょうか。その中でも為替レートにも強い影響力を持つのがやはりアメリカの経済指標です。
今回は為替相場を大きく動かすことの多い代表的な経済指標等をご紹介いたします。
目次
米国雇用統計
経済指標といえば真っ先に頭に浮かぶのは『米国雇用統計』ではないでしょうか。毎月第一
金曜日の発表となっていて、アメリカの雇用状況を把握できるため、最も注目がされている
指標です。
この雇用統計で発表される項目の中でも、特に注目されているのが「非農業部門雇用者数」
「失業率」「平均時給」の3項目。他の指標と比べても大きな値動きが期待できます。
またこの指標発表から新たなトレンドが発生することも少なくないです。
同じ週の水曜日には先行指標となっているADP雇用統計(民間企業のADP社が発表)という
注目指標もありますが、別物ですのでお間違えのないように。
FOMC政策金利発表
雇用統計と重要度2トップとなるのがFOMC(連邦公開市場委員会)で、アメリカの重要な金
融政策を決める会合です。FOMCは年に8回の開催となっていて、このFOMC政策金利発表
時にも大きく相場が動きます。
ただ深夜(早朝?)の発表となるため、FXトレードをされている方には少々きつい時間とな
ります。いつも目覚ましをセットして参加しようとは思うのですが、冬場は特に布団から
出られず個人的にはスルーとなってしまっています...
朝チャートを見たら上下に長いヒゲだったりという事もよくあります。
政策金利の利上げをする→その国は景気がいい→その国の通貨が買われる。という流れがで
きるため、各種相場に大きな変動を及ぼしますので要注目となります。
その他の指標
その他にも相場が良く動く指標として、GDP(国内総生産)・小売売上高・CPI(消費者物価
指数)・PPI(生産者物価指数)・ISM製造業景況指数などといったものが毎月発表されてい
ます。また毎週木曜に発表される新規失業保険申請件数というものもあります。
経済指標の見方としては、事前の市場予想に対して結果かどうだったかという点で市場が
反応する、という事が基本的には主となります。また、前回の指標の数値が修正されてそ
の事に反応する場合もあります。ただ中々結果の〇×だけで素直な反応とならない事も少
なくないのが指標の解釈の難しい点です。
上記の指標以外にもその時々や自分がトレードしている通貨ペアによって、注目する経済
指標などが変わったりもするので、各FX会社のホームページなどで経済指標の重要ランク
の情報を確認し、自分のトレードノートなどに毎日書き出しておくなどして都度チェック
しておくことは大切です。なお、このブログでも毎週日曜日に「先週の為替相場」にて、
今週の経済指標を載せていますので参考にして頂ければと存じます。
経済指標まとめ他
今回は為替相場がよく動くことの多い指標をご紹介してきましたが、ついでにもう1点「要
人発言」というものにも要注意です。具体的には、FRB議長(今はイエレン議長)や、日
銀総裁(今は黒田総裁)、ECB総裁(今はドラギ総裁)、各国中央銀行総裁や米国各連銀
総裁だったりといった要人の発言時にも、相場が大きく反応する事が多いのでチェックし
ておかれると良いです。
上記のような経済指標によって相場が大きく動くことは多いのですが、これがチャンスな
のかというと、そうとばかりは言えません。上下に振れて終了となることもありますし、
大きく動く分リスクも同じだけ高くなりますので、発表時には十分に備えておきたいです。
トレードスタイルにもよりますが無理に参加する必要はありません。何度もお伝えしてる
かもですが、重要指標前にポジションを全て解消しておいたり、あえて指標の時にはトレ
ードしないようにして、リスクに備えておくというのもまた賢い一手と思います。
◇ワンポイント相場格言◇ 相場に待ったはない
相場は毎日動いているものです。予想とは違った動きだといってみたところで、どうにかなるもので
もありません。相場を待つことはできるが、相場に待ったをかけることは誰にもできないものです。
前回の記事 / FXトレードで常に忘れずに注意しておきたい事
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先週の相場 / 調整色の強くなってきた先週のドル円為替相場