FXで覚えておきたい季節要因/相場のアノマリー後編
FXで覚えておきたい季節要因/相場のアノマリーの後編です。
月ごとの季節要因 (7月から12月)
●7月(2000年以後 / 円安傾向62.5%・平均変動幅4.17円※)
※カッコ内の数字は前編のデータ表をご参照ください。
・閑散期で値が振れやすい。
・6月のトレンドをそのまま継続しやすい。
・短期資金が流入しやすい。
・サマーラリー、米国で株価が上がりやすくドル円も上昇しやすい。
●8月(2000年以後 / 円高傾向68.75%・平均変動幅4.58円)
・閑散期で値が振れやすい。
・海外ヘッジファンド、1か月程度のバカンス期。夏休みで閑散市場。
●9月(2000年以後 / 円高円安は五分五分・平均変動幅4.30円)
・世界中のトレーダーが市場に戻り活発に。
・市場が一斉に動き始める。
・日本企業の中間決算でリパトリエーションにより円高要因に。
・欧米企業の四半期決算。
●10月(2000年以後 / 円安傾向68.75%・平均変動幅4.67円)
・米株が下げやすく、底を打つ傾向あり。
・暗黒の木曜日12.8%下落・暗黒の月曜日22.6%下落などの株価暴落が有名。
米国の株価が安値を付けやすい。
・トレンドが発生し、方向感出やすい。
・日本企業下期開始。市場に大きなイベントは特にない。
●11月(2000年以後 / 円安傾向56.25%・平均変動幅4.81円)
・米感謝祭前に調整。感謝祭前後で変動がしやすく、新しいトレンドが出やすい。
・相場が勢いづく傾向がある。
・年末を意識した動きが出る。
●12月(2000年以後 / 円高円安は五分五分・平均変動幅5.24円)
・欧米企業の決算期で、円売り外貨買いが起こり円安に振れやすい。
・ドル高傾向。クリスマス以降閑散に。
・決算後、相場はほとんど動かない傾向。
株は2月・9月(8月下旬から9月初め)・11月が安く買い時、1月・5月が高く売り時
だ。という事もよく言われていますね。
1年の流れを見てみると、このように月ごとに相場の特徴があることが分かります。
トレードの際に、相場がこの時期どちらに動き出しやすいのか、トレンド・レンジど
ちらの傾向が強いのか、ボラティリティの大小はなど、事前に相場の傾向が分かれば、
想定外を多少なりとも減らして、事前に心の準備も出来るのではないでしょうか。
その他アノマリーと、まとめ
他にも季節要因以外によく見聞きするアノマリーとして、
『窓埋め』:FXの場合、月曜日始値が前週の終値からギャップを開けてスタートす
る事があり、そうなった時に、前週の終値まで一度戻りやすい。
『ゴトウ日』:5の倍数の日の日本時間仲値(9:55)に向けて、ドル買いが出て円安
になりやすい。
『節分天井、彼岸底』『夏枯れ相場』『セルインメイ』:言葉の通りの傾向。
『新月・満月』:相場の転換、変化日になりやすい。
などです。あと干支にまつわるものなどもありますね。
それこそ切りが有りませんが、アノマリーは数多く存在しています。『窓埋め』や『ゴ
トウ日』などは気にされている方や実践されている方も多いかと思います。
アノマリーには有効なものも結構あると思いますが、あくまで傾向ということです。
これらにとらわれ過ぎてしまうのも、方向性を決めつけてかかってしまう原因となり、
逆の動きのチャンスを逃してしまう事なども起こり得ます。バイアスの掛け過ぎにはご
注意いただきながら、アノマリーを頭の片隅に置いておく感じで、今後のトレードの参
考にして頂ければと思います。
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